コーヒーの味わいは水の質で大きく左右されるって知っていましたか?同じコーヒー豆でも、水を変えるだけで酸味や苦味、甘味が驚くほど違ってくることがあります。例えば、カルキ臭の強い水道水と天然の軟水を使って淹れ比べると、その差は一口目からはっきり分かるほどです。実はハンドドリップで美味しいコーヒーを淹れるためには、水の選び方がとても大切です。
この記事では、初心者の方にも分かりやすく、理想的な水の硬度やpH、水道水とミネラルウォーターの違い、浄水器の使い方、日本国内でおすすめの水ブランド、海外の水の基準について詳しくご紹介します。
1. コーヒーに理想的な「水の硬度」と「pH」って?
コーヒーを美味しく淹れるためには、水の「硬度」と「pH」が重要なポイントになります。
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硬度の基準(軟水~中硬水、硬度30~120mg/L程度)
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軟水(硬度30~60mg/L)は、酸味が際立ち、雑味が少なく爽やかな味わい。特に浅煎りコーヒーに向いています。
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中硬水(硬度60~120mg/L)は、コクや苦味を引き出し、深煎り豆やエスプレッソ向きです。
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pHの基準(中性:pH6.5~7.5)
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酸性寄り(pH6.5未満)だと酸味が強調されます。酸味が好きな方にはおすすめ。
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中性(pH6.5~7.5)は味のバランスが良く、多くの方におすすめ。
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アルカリ寄り(pH7.5以上)はまろやかな口当たりになりますが、pHが高すぎると味がぼやけてしまいます。
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初心者には特に軟水で中性の水がおすすめです。クセが少なく扱いやすいので、コーヒー本来の繊細な味を引き出しやすく、失敗もしにくいためです。
2. 水道水 vs ミネラルウォーター、結局どちらが美味しい?
水道水とミネラルウォーター、それぞれの特徴を知ることで、あなたの好みに最適な水を見つけることができます。
【水道水のメリットと注意点】
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日本の水道水は安全であり、ほとんどが軟水です。
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コストが低く、手軽に使える利便性があります。
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一方で、塩素(カルキ)の臭いがコーヒーの風味を妨げることがあります。
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浄水器や煮沸によるカルキ抜きを行うことで、味が大幅に改善されます。
【ミネラルウォーターのメリットと注意点】
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塩素臭がなく、安定した品質でコーヒー本来の味を引き出せます。
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自分の好みに合わせて水の硬度や成分を選べるのが魅力です。
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デメリットとしては、水道水に比べコストが高めで、購入や保管の手間がかかることです。
初心者には、手軽さを優先したい場合は「水道水+浄水器」、風味を追求したい場合は「ミネラルウォーター」をおすすめします。
3. 浄水器やフィルター、天然水の上手な活用法
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浄水器やフィルターの活用:水道水を使う際は浄水器やフィルターを使用して、塩素や不純物を取り除くとクリアな味わいのコーヒーになります。
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ウォーターサーバーや天然水の利用:ウォーターサーバーやボトル入り天然水を使うと、手軽に高品質な水を使ったコーヒーを楽しめます。
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注意点:純粋すぎる水(蒸留水やRO水など)は、ミネラル不足でコーヒーの味が薄くなるので避けましょう。
4. 日本国内でおすすめの水ブランド4選
ブランド名(採水地) | 硬度(mg/L) | pH値 | 特徴・味の傾向 |
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南アルプスの天然水(山梨) | 約30 | 約7.0 | クセがなく万人に好まれる、すっきりとした味わい。 |
日田の天領水(大分県) | 約32 | 約8.3 | 天然の活性水素水として知られ、まろやかで深みある味わい。 |
クリスタルガイザー(米国) | 約38 | 約7.0 | 軟水でコーヒーの風味を引き立てる。ほんのりと甘みあり。 |
ボルヴィック(フランス) | 約62 | 約7.0 | フランス産で軟水という珍しい特性を持ち、日本人の味覚に合う。 |
どれもスーパーやコンビニで手軽に購入可能ですので、ぜひそれぞれの水で淹れたコーヒーの違いを楽しんでみてください。
5. 海外プロも実践!世界チャンピオンも取り入れる水選びの最新基準
海外では、スペシャルティコーヒー協会(SCA)によって理想の水の基準が定められています。
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硬度:約50~70 mg/L(カルシウム換算)
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pH:6.5~7.5(最適はpH7.0)
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総溶解固形分(TDS):75~250 ppm(理想は約150 ppm前後)
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ミネラル分が適度で、無色透明で無臭であること
海外では、水の成分を調整したり、専用のミネラルキットを使って理想のコーヒー水を作るのがトレンドです。日本国内で購入できる軟水ブランドを選べば、これらの基準に近づけることも可能です。
まとめ
ハンドドリップコーヒーは、水の選び方一つで劇的に美味しさが変わります。この記事を参考に、ぜひ自宅でも水にこだわった最高のコーヒーを楽しんでくださいね。
素敵なコーヒータイムを!☕✨
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